专利摘要:
粒子状物質が負荷された気体を濾過するための、多孔質濾過壁(23)によって隔てられた互いに平行な軸の隣接する長手方向チャンネル(21,22)の集まりを含むハニカム型の気体フィルタ構造であって、チャンネル(21,22)は構造の端の一方又は他方で交互にブロックされて濾過される気体に対して入口側チャンネル(21)と出口側チャンネル(22)を規定し、気体を強制的に入口側(21)チャンネル及び出口側(22)チャンネルを隔てる多孔質の壁(23)を通過させる気体フィルタ構造において、断面において、入口側チャンネルの面積の総和の出口側チャンネルの面積の総和に対する比Rが1よりも大きく、多孔質の壁(23)の少なくともいくつかは波形であって、入口側チャンネル(21)の中心に対して凹であり、複数の入口側チャンネル(21)の間で出口側チャンネル(22)の中心に対して凸であり、出口側チャンネル(22)は少なくとも一つの弧状のコーナー(25)を有する。
公开号:JP2011513060A
申请号:JP2010550243
申请日:2009-03-10
公开日:2011-04-28
发明作者:チャプコフ,アタナス;バンサン,アドリアン;ピンテュロー,ダビド;ラジャマニ,ビグネシュ;ルシュバリエ,ダビド;ロドリゲス,ファビアノ
申请人:サン−ゴバン サントル ドゥ ルシェルシェ エ デトゥードゥ ユーロペン;
IPC主号:B01D46-00
专利说明:

[0001] 本発明は、触媒成分を含むこともある濾過構造、例えばディーゼル内燃機関の排気ラインにおける濾過構造に関する。]
背景技術

[0002] 気体の処理のため及び典型的にはディーゼル機関から生ずる煤煙粒子を除去するためのフィルタは従来技術において周知である。通常、これらの構造はすべてハニカム構造を有し、構造のひとつの面は処理される排気ガスの進入を許し、他の面が処理された排気ガスの排出を許す。構造は、進入面と排出面の間に、通常は正方形の断面を有する隣接するダクト又はチャンネルのアセンブリを含み、それらは互いに平行な軸を有し、多孔質の壁によって隔てられている。ダクトはその一端又は他端で閉じられ、進入面に開口する入口側チャンバと排出面に開口する出口側チャンバを規定する。これらのチャンネルは、排気ガスがこのハニカム体を通過する過程で入口側チャンネルの側壁を強制的に通過して出口側チャンネルで再び一緒になるような順序で交互に閉じられている。このようにして、粒子状物質又は煤煙粒子がフィルタボディの多孔質の壁にデポジットして蓄積する。]
[0003] 現在、多孔質セラミック材料から、例えばコージェライト又はアルミナ、特にチタン酸アルミニウム、ムライト、又は窒化シリコン又はシリコン/炭化シリコン混合物、又は炭化シリコン、から作られたフィルタが気体濾過に用いられている。]
[0004] 使用時には、粒子状物質フィルタは、濾過(煤煙の蓄積)と再生(煤煙の除去)という段階を繰り返す。濾過段階では、エンジンが放出する煤煙粒子がフィルタ内に保持されてデポジットする。再生段階では、煤煙粒子はフィルタ内で燃やされてその濾過性能を回復する。したがって多孔質の構造は、径方向、接線方向、及び軸方向の強い熱機械的応力を受け、その結果小さなクラックが生じ、それが続くと装置の濾過性能の重大な低下、さらには完全な不活性化につながる。この現象は特に大きな直径のモノリシック・フィルタで見られる。]
[0005] これらの問題を解決してフィルタの寿命を延ばすために、いくつかのハニカム・ブロック又はモノリスを組み合わせて構成されるフィルタ構造を提供することが最近提案されている。通常、モノリスは接着剤又はセラミック質のセメント、以下で接合セメントと呼ばれるものによってひとつに結合される。そのような濾過構造の例は、特に、特許文献1〜5に記載されている。そのような集合構造における応力の最適な緩和をはかるためには、構造のいろいろな部分(フィルタ・モノリス、コーティング・セメント、ジョイント・セメント)の熱膨張係数は、実質的に同じオーダーの大きさでなければならないということが知られている。したがって、上記の部分は同じ材料をベースにして、通常は炭化シリコンSiC又はコージェライトをベースにして合成されると有利である。この選択はまた、フィルタの再生の際の一様な熱分布を保証する。]
[0006] 熱機械的強度及び圧力低下の点で最良の性能を得るために、軽車両用に現在入手できる典型的な集合フィルタは、正方形、長方形、又は六角形の断面を有する10から20個のモノリスを含み、その要素断面積は約13 cm2から約25 cm2 の間にある。これらのモノリスは通常正方形断面の複数のチャンネルから成る。]
[0007] したがって、一般に、現時点で全体的な濾過性能の向上と現在のフィルタの寿命の増大が必要とされている。]
[0008] 詳しく言うと、フィルタの改善は次のような性質を比較することによって直接測定することができ、これらの性質の間で最良の妥協が同等なエンジン・スピードで追求される。
動作時の、すなわち典型的には内燃機関の排気ラインにあるとき、濾過構造で発生する圧力低下が小さいこと、これは構造に煤煙粒子がないとき(初期圧力低下)及び粒子が構造に負荷されているときの両方を含む。
上記の動作中のフィルタ圧力低下の増加ができるだけ小さいこと、すなわち、運転時間の関数として、詳しくはフィルタの煤煙負荷レベルの関数としての圧力低下の増加が小さいこと。
比濾過表面積が大きいこと。
最高再生温度、及び(モノリスにクラックを生ずる恐れがあるフィルタによってこうむる)熱勾配を小さくするために、十分な熱質量(thermal mass)を確保するのに適当なモノリス質量。
再生頻度を小さくするように、特に一定の圧力低下での煤煙貯蔵体積が大きいこと。
熱機械的強度が高いこと、すなわち、フィルタ寿命を延ばすことができること。
残渣貯蔵体積が大きいこと。]
[0009] フィルタの煤煙負荷レベルの関数としての圧力低下の増加は、特に負荷勾配ΔP/Msootによって直接測定できる、ここで、ΔPは圧力低下を表し、Msootはフィルタに蓄積された煤煙の質量を表す。]
[0010] 特許文献6は入口側チャンネル及び出口側チャンネルが異なる形であり内部体積が異なるフィルタ・モノリスを提案している。このような構造では、壁エレメントが水平及び/又は垂直なチャンネル列に沿って断面が互いに追従して、正弦波形又は波形を規定する。壁エレメントは典型的な半周期がチャンネルの幅を超える波を形成する。]
[0011] 従来技術で知られているこのタイプのフィルタの熱質量を用いて熱勾配を制限し、それによって再生段階の熱ショックを回避する。]
[0012] さらに、気相汚染放出物(すなわち、主として一酸化炭素(CO)、及び未燃焼炭化水素(HCs)、又は窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx))をそれほど有害でない気体(水蒸気、二酸化炭素(CO2)、又は気体窒素(N2))に転換するための追加の触媒処理が必要になる。したがって、現在最も進んだフィルタはまた触媒成分も含む。触媒機能は一般にハニカム構造に触媒又は触媒の前駆物質、一般にプラチナ・グループの貴金属をベースとするもの、を含む溶液を含浸させることによって得られる。その他に、又はその代わりに、触媒を燃料に導入することもできる。]
[0013] そのような触媒フィルタは、フィルタ内部で到達する温度が触媒の最低活性温度を超えると汚染気体の処理に効果的に働く。ライトアップ(light-up)温度又は活性化温度も定義される。これは、与えられた気体圧力と流量の条件下で、触媒が体積で50%の汚染気体を非汚染気体に転換する温度に対応する。気体圧力と流量の条件によるが、プラチナ族の貴金属をベースとする触媒を有するSiCベースのフィルタで、この温度は一般に約100℃から約240℃間での間にある。フィルタが冷たい気体を負荷されたとき、例えば停止後に車を使用する最初の数分間、フィルタの温度は活性化温度よりも下がっているので転換の度合が急速に低下する。ライトダウン(light-down)時間又は脱活性化時間と呼ばれるものを、十分な精度で定義することができる。これは、高温フィルタが、冷却したときに、平均してその体積全体にわたって、触媒のライトアップ温度に実質的に達するために必要な時間に対応する。この時間は、与えられたフィルタ及び使用する触媒に特徴的なものであり、この触媒が予めフィルタにデポジットされているか、燃料に導入されるかによらない。]
[0014] 非常に多数の車が出回っているので、この時間がほんのわずかでも増加すると、例えば1秒程度増加しても、気体の汚染放出物の量が非常に大きく減少することがあり得るので、それはかなりの技術的進歩になる。]
[0015] しかし、この減少が動作時のフィルタを特徴づける他の性質、すなわち主に上で定義した性質を認められるほど低下させないということが必要不可欠である。]
先行技術

[0016] 欧州特許第0816065号明細書
欧州特許第1142619号明細書
欧州特許第1445923号明細書
国際公開第2004/090294号パンフレット
国際公開第2005/063462号パンフレット
国際公開第2005/016491号パンフレット
国際公開第2004/065088号パンフレット
欧州特許第1759763号明細書]
発明が解決しようとする課題

[0017] 本発明のひとつの目的は、一定の質量で、従来知られている構造よりも優れた濾過効率、特にライトダウン時間に関して優れた濾過効率を有し、負荷勾配が小さいフィルタ構造を提供することである。]
課題を解決するための手段

[0018] この目的を達成するために、本発明のひとつの様態は、粒子状物質が負荷された気体を濾過するためのハニカム型の気体フィルタ構造であって、互いに平行な軸を有し多孔質の濾過壁によって隔てられた隣接する長手方向チャンネルのアセンブリを含み、チャンネルは構造の一端又は他端で交互にブロックされて濾過される気体に対する入口側チャンネルと出口側チャンネルを規定し、入口側チャンネルと出口側チャンネルを隔てる多孔質の壁に気体を強制的に通過させる気体フィルタ構造において、
断面において、入口側チャンネルの面積の総和の出口側チャンネルの面積の総和に対する比Rが1より大きく、
多孔質の壁の少なくとも一部は波形で、入口側チャンネルの中心に対して凹であり、複数の壁の中間で出口側チャンネルの中心に対して凸であり、
出口側チャンネルは少なくとも一つの弧状のコーナーを有する、
ことを特徴とする気体フィルタ構造である。]
[0019] 波形の壁は、構造の壁の少なくとも4分の1を占め,又は2分の1を占めることもあり、他の壁は例えば真直であることもある。すべての壁が波形ではない場合、ある与えられた軸に沿ったすべての壁、又は二つにひとつの壁が波形であることが好ましい。ある軸に沿ったすべての壁が波形であって、直交する軸に沿った壁は真直である場合、個々の入口側チャンネルは中心に対して凹である二つの向き合っている壁を有し、複数の入口側チャンネルの間の個々の出口側チャンネルはチャンネルの中心に対して凸である二つの向き合っている壁を有することができる。ある与えられた軸に沿って二つにひとつの壁だけが波形である場合、個々の入口側チャンネルは中心に対して凹である壁を今度はただひとつ有し、個々の出口側チャンネルは、複壁の壁の中間でチャンネルの中心に対しては凸である壁を今度はただひとつ有する。その他の形態も可能である、例えば、二つの軸に沿って二つにひとつの壁が波形であり、チャンネルが二つの凹又は凸の隣接する壁と二つの真直な壁を有する形態も可能である。]
[0020] ある好ましい実施形態では、すべての多孔質の壁は波形であり、入口側チャンネルの中心に対しては凹であり、複数の壁の中間で出口側チャンネルの中心に対しては凸である。別の実施形態によると、フィルタ構造は、断面において、第一の軸に沿って多孔質の壁が真直であり第一の軸と直交する第二の軸に沿って多孔質の壁は波形であり、入口側チャンネルの中心に対しては凹であり、複数の壁の中間で出口側チャンネルの中心に対しては凹である。]
[0021] 好ましくは、波形は正弦波形であり、特に振幅(h)の半周期(p)に対する比Tが0.2以下、特に0.15以下である。振幅hは、正弦波の最高点と最低点との間の距離と定義される。比Tは、好ましくは0.12以下及び/又は0.05以上である、特に0.07又は0.09以上である。この比が高すぎると、出口側チャンネルの体積を過度に制限して圧力低下の増加につながる危険があり、フィルタを製造することが難しくなる恐れがある。この比が低すぎると、構造は正方形のチャンネルと平面の壁を有する従来の構造に近くなりすぎて本発明に関連したすべての利点を十分に生かすことができない。]
[0022] 好ましくは、正弦波形の壁の半周期はフィルタ構造の周期に等しい。フィルタ構造の周期は出口側チャンネルの中心と、この出口側チャンネルに隣接する入口側チャンネルの中心との間の距離と定義される。こうすると、出口側チャンネルを規定する少なくとも二つの壁(特に4つの壁)が個々のチャンネルの中心に対して単一の凸形状(convexity)を有し、入口側チャンネルを規定する少なくとも二つの壁(特に4つの壁)が個々のチャンネルの中心に対して単一の凹形状(concavity)を有する。]
[0023] 好ましくは、比Rは1.1と2.0の間にある。得られる構造は入口側チャンネルの全体積が出口側チャンネルの全体積よりも大きいという意味で非対称と呼ばれる。この形態は濾過及び/又は触媒のために利用できる面積を増やし、それによってフィルタの圧力低下と煤煙負荷勾配を小さくすることを可能にする。]
[0024] 好ましくは、出口側チャンネルは二つの、又は少なくとも二つの弧状のコーナーを有し、好ましくは4つの弧状のコーナーを有する。好ましくはすべてのコーナーが弧状である。出口側チャンネルは好ましくは4つのコーナーを有し、特にすべて弧状である。この場合、その断面は、複数の壁の中間でチャンネルの中心に対しては凸である少なくとも二つの(特に4つの)壁によって範囲が定められている。]
[0025] 出口側チャンネルの個々の弧状のコーナーの曲率半径は、好ましくは、フィルタ構造の周期のこの曲率半径に対する比が1.5から1000までの間、好ましくは2から500までの間、さらに好ましくは4から100までの間、又はさらに5から20までの間、にあるようなものである。曲率半径が大きすぎると圧力低下に不利な影響があり、曲率半径が小さすぎると本発明に関連した利点が十分に満足な仕方で生かされない。]
[0026] 入口側チャンネルもひとつ以上の、特に1,2,3又は4つの弧状のコーナーを有することができる。弧状のコーナーは、また、フィルタ構造の周期の曲率半径に対する比が1.5から1000までの間、好ましくは2から500までの間、さらに好ましくは4から100までの間、又はさらに5から20までの間、にあるような曲率半径を有する。しかし、この特徴は、フィルタの熱慣性の増加につながることがあるので好ましくない。もちろん、これはフィルタの熱機械的抵抗を改善するのに役立つが、触媒の活性化時間にとって不利になる。したがって、好ましくは、入口側チャンネルは弧状のコーナーを有しない。]
[0027] 壁のコアとは、想像上の線であって、与えられた壁を、断面で、等しい厚さの二つの部分に分割する線と定義される。距離Ecとは、出口側チャンネルのコーナーと前記コーナーに最も近い二つの壁コアの交点との距離と定義される。距離Eminとは、ある与えられたチャンネルで、壁の内側表面とこの壁のコアとの間の最小距離と定義される。好ましくは、比Ec/Eminは3以上であり、特に3.1以上である。]
[0028] チャンネルの断面は、好ましくは、構造の全長にわたって一定である。また、すべての出口側チャンネルのセクションは、フィルタ構造の周縁にあるチャンネル又はフィルタの周縁にある構造のチャンネルは例外として、同一であることが好ましい。入口側チャンネルに関しても同じ特徴が好ましい。]
[0029] 圧力低下を過度に増大させることなく高い濾過性能を確保するためには、壁の厚さは好ましくは150から500ミクロンの間、特に200から500ミクロンの間、さらに300から400ミクロンの間、である。同様に、チャンネルの密度は、好ましくは1cm2あたり1から280チャンネルの間、特に1cm2あたり15から65チャンネルの間、である。]
[0030] フィルタの濾過壁を構成する材料の孔隙率は好ましくは体積で30から70%までの間である及び/又は孔径の中央値は好ましくは5から40μmまでの間である。]
[0031] 好ましくは、壁は非常に高い化学的及び高温耐性を示す炭化シリコンをベースとする。壁は、また、コージェライト、アルミナ、チタン酸アルミニウム、ムライト、窒化シリコン、焼結金属、シリコン/炭化シリコン混合物、又はそれらの混合物のひとつ、から選ばれた材料から作ることもできる。]
[0032] 好ましくは、入口側チャンネルの表面の少なくとも一部、又は全部は汚染気体(CO, HC, NOxなど)及び/又は煤煙粒子の除去を促進するための触媒でコーティングされる。]
[0033] 少なくともひとつの活性な触媒相、好ましくはPt, Pd, Rhなどの貴金属、及びオプションとしてCeO2, ZrO2,又はそれらの混合物のひとつ、から選ばれた酸化物、を含む触媒相が上述のフィルタ構造に、好ましくは含浸によってデポジットされる。通常、活性な主成分は、一般に高い比表面積を有する酸化物、例えばアルミナ、酸化チタン、シリカ、酸化セリウム、酸化ジルコニウムなど、をベースとする支持層の孔隙に不均一系触媒の分野で周知の方法を用いてデポジットされる。]
[0034] 本発明の別の様態は、複数の上述したようなフィルタ構造を含み、前記構造がセメントでひとつに接着された集合フィルタである。構造は、正方形、長方形、三角形、又は六角形であってよい。六角形は一定の質量でフィルタの熱機械的抵抗を高めることができるという利点があり、より大きなモノリス構造を用いることが可能になる。]
[0035] 本発明の別の様態は、上述のようなフィルタ構造又は集合フィルタのディーゼルエンジン又はガソリンエンジン、好ましくはディーゼルエンジン、の排気ラインにおける汚染防止装置としての利用である。]
[0036] 図1から6まで及びその後の非限定的実施例によって、本発明とその利点はさらによく理解できる。] 図1
図面の簡単な説明

[0037] 従来技術によるフィルタの気体排出面の一部を示す正面図である。
従来技術によるフィルタの気体排出面の一部を示す正面図である。
本発明によるフィルタの気体排出面の一部を示す正面図である。
本発明によるフィルタの気体排出面の一部を示す正面図である。
本発明によるフィルタの気体排出面の一部を示す正面図である。
比較例によるフィルタの気体排出面の一部を示す正面図である。]
実施例

[0038] 図1は、従来技術による、特に特許文献6によるフィルタ構造の排出面の一部を示す。この構造はハニカム型の構造であり、互いに平行な軸を有する一組の隣接する長手方向チャンネル11と12を含み、それらが多孔質の濾過壁によって隔てられている。チャンネル11、12は、構造の一方又は他方の端で交互にブロックされ、濾過される気体に関して入口側チャンネル11と出口側チャンネル12を規定し、強制的に気体を多孔質の壁を通過させる。] 図1
[0039] 図示された面は気体排出面(フィルタの背面)であり、栓14が入口側チャンネル11をブロックしている。それに対して、反対側の面(前面又は気体進入面)では、ブロックされるのは出口側チャンネル12である。]
[0040] 図1に示されている構造は、断面で、多孔質の壁13が正弦波形を有し、多孔質の壁13は入口側チャンネル11の中心に対して凹であり、出口側チャンネル12の中心に対して凸であるようなものである。比Rは約1.6である。] 図1
[0041] 図2は図1の構造を繰り返しており、栓14はもはや示されていない。いくつかの壁13のコア15は点線で示され、壁13の正弦波形を繰り返している。正弦波の振幅hと半周期pが図にパラメータEc及びEminと共に概略で示されている。前述したように、距離Ecは出口側チャンネル12のコーナー16と前記コーナー16に最も近い二つの壁コアの交点との間の距離と定義される。距離Eminは、与えられたチャンネルに関して、壁の内側表面とこの壁13のコア15の間の距離と定義される。図1と2に示された構造では、比Ec/Eminは約2である。] 図1 図2
[0042] 図3は、本発明によるフィルタ構造を示す。] 図3
[0043] 構造はハニカム型であり、互いに平行な軸を有する隣接する二つの長手方向チャンネル21と22の組を含み、それが多孔質の濾過壁23によって隔てられている。チャンネル21と22は、構造の一端又は他端で栓24によって交互にブロックされ、濾過される気体に関して入口側チャンネル21と出口側チャンネル22を規定し、強制的に気体を多孔質の壁23を通過させる。示されている面は気体排出面(フィルタの背面)であり、栓24が入口側チャンネル21をブロックしている。それに対して、反対側の面(前面又は気体進入面)では、ブロックされるのは出口側チャンネル22である。]
[0044] 断面で、多孔質の壁23は正弦波形を有し、多孔質の壁23は入口側チャンネル21の中心に対して凹であり、複数の壁の中間で出口側チャンネル22の中心に対しては凸である。比Rは約1.7である。]
[0045] 出口側チャンネル22は4つのコーナー25を有し、すべて弧状であり、したがってチャンネルの各コーナー25に位置する4つのカーブを規定し、それらはチャンネル22の中心に対して凹である。もちろん、出口側チャンネル22につき、弧状のコーナーの数が二つ又は三つである他の実施形態も可能である。]
[0046] 個々の出口側チャンネル22を規定する4つの壁23は、複数の壁の中間でチャンネル22の中心に対しては単一の凸形状を有し、入口側チャンネル21を規定する4つの壁23はそれぞれチャンネル21の中心に対して単一の凹形状を有する。]
[0047] パラメータEc及びEminが図4に概略図で示されている。出口側チャンネル22のコーナーにおける過剰な物質のために、比Ec/Eminは従来技術の構造の場合よりも大きく、この場合は3よりも大きい。壁のいくつかのコアが点線26で示されている。] 図4
[0048] 図5は別の実施形態を示し、第一の軸xに沿った多孔質の壁27が真直であり、第一の軸xと直交する第二の軸yに沿った多孔質の壁23が波形で、入口側チャンネル21の中心に対しては凹であり、複数の壁の中間で出口側チャンネル22の中心に対しては凸になっている。こうして、個々の出口側チャンネル22は二つの向き合った真直な壁27と、複数の壁の中間でチャンネルの中心に対しては凸である二つの波形の壁23によって範囲が定められている。個々の入口側チャンネル21は二つの互いに向き合った真直な壁27と、やはり互いに向き合った複数の壁の中間でチャンネルの中心に対しては凹である二つの波形の壁23によって範囲が定められている。] 図5
[0049] 図6はある比較例によるフィルタを示しており、したがって本発明の範囲外である。図示された形態では、入口側チャンネルだけが弧状のコーナー17を有する。距離Ec’は入口側チャンネル11のコーナー17と前記コーナー17に最も近い二つの壁コアの交点との間の距離と定義できる。] 図6
[0050] 本発明と、すでに知られている構造とを比べたその利点は、以下の非限定的な実施例によりはっきりと理解できる。]
[0051] (実施例1(比較例))
炭化シリコンから作られたハニカム型モノリスの第一の集団は従来技術によって、例えば特許文献1〜4に記載されているような方法によって作成した。]
[0052] このために、特許文献2に記載されたプロセスと同様に、最初に、重量で70%の、粒子の直径中央値d50が10ミクロンのSiC粉末を粒子の直径中央値d50が0.5ミクロンの第二のSiC粉末と混合した。本明細書の記載において、“孔径の中央値d50”という用語は、粒子の全集団のそれぞれ50%がこの直径よりも小さなサイズであることを意味するものとする。この混合物に重量でSiC粒子の全重量の5%に等しい比率のポリエチレン・タイプの孔形成剤(pore former)が、重量でSiC粒子の全重量の10%に等しい比率のメチルセルロース・タイプの成形添加剤と共に加えた。]
[0053] 次に、必要な量の水を加え、混合して、正方形断面のモノリス・ブロックが得られるように構成された型から押し出すことができる塑性を有する均一なペーストを得た。モノリス・ブロックの内部チャンネルは、図1に概略図で示されているような断面を有する。波形の半周期pは1.95mmであり、フィルタ構造の周期に対応していた。比Tは0.11であった。] 図1
[0054] 得られたグリーン・モノリスは十分に長い時間マイクロ波によって乾燥して、化学的に結合していない水の含有量を重量で1%未満にした。]
[0055] モノリスの各面のチャンネルは周知の方法、例えば特許文献7に記載されているような方法を用いて交互にブロックした。]
[0056] 次に、モノリスはアルゴン中で20℃/hourという温度上昇率で最高温度2200℃に達するまで熱せられ、この温度を6時間維持する。]
[0057] 得られた多孔質の物質は、開放気孔率が47%であり、孔径中央値は約15ミクロンだった。]
[0058] 次にモノリスから集合フィルタが形成された。同じ混合物から得られた16個のモノリスが、従来の方法によって、次の組成:72 wt% SiC, 15 wt% Al2O3, 11 wt% SiO2, 残りは不純物で主にFe2O3とアルカリ及びアルカリ土類金属酸化物、を有するセメントを用いた接着によって組み立てた。二つの隣接するブロックの間の接合の平均厚さは約2 mmだった。次にアセンブリ全体を機械加工して直径が約14.4 cmの円筒形の集合フィルタを構成した。]
[0059] こうして得られたモノリスの寸法特性を下の表1に示す。]
[0060] ]
[0061] 汚染気体転換触媒をデポジットする従来の方法を用いて、焼結されたモノリスにさらにプラチナを含む触媒溶液を含浸させて乾燥、加熱した。]
[0062] 化学分析は、全Pt濃度40 g/ft3 (1 g/ft3 = 0.035 kg/m3)、すなわち3.46 g、がフィルタのいろいろな部分に一様に分布していることを示した。]
[0063] (実施例2(比較例))
上述したモノリス合成方法が同じ仕方で繰り返されたが、今度は入口側チャンネル(出口側チャンネルでなく)が弧状のコーナーを有するような配置で特徴付けられるモノリス・ブロックを生成するように型が設計された。この配置は図6に示されている。
上述したように、寸法特性Ec’は入口側チャンネルの場合特性Ecに等しい。] 図6
[0064] (実施例3(本発明による))
上述したモノリス合成方法が同じ仕方で再び繰り返されたが、今度は図3に概略で示されているタイプの配置、すなわち出口側チャンネルが弧状のコーナーを有する配置で特徴付けられるモノリス・ブロックを生成するように型が設計された。断面で、壁の波形は0.11という比Tで特徴付けられる。] 図3
[0065] こうして得られたモノリスの寸法特性を表1に示す。]
[0066] 得られた検体は次のような方法にしたがって評価され、特性が決定された。]
[0067] (寸法特性)
下の表2は各実施例について次の寸法特性を示している。
OFA(オープン前面面積)は、モノリス前面(壁と栓を除く)の入口側チャンネルの断面の総和がカバーする面積の、モノリスの対応する断面の全面積に対するパーセンテージ比率を計算して得られた。このパーセンテージが高いほど残渣貯蔵体積は大きくなる。
WALLは、ひとつの断面におけるパーセンテージでの、モノリスの壁全部(栓を除く)が占める面積の全面積に対する比率である。
フィルタ(モノリス又は集合フィルタ)の比濾過表面積は、該当する場合その外側コーティングも含めたフィルタ体積(単位m3)に対する入口側濾過チャンネルのすべての壁の内側表面積(単位m2)に対応する。こうして定義される比表面積が大きいほど煤煙貯蔵体積は大きくなる。]
[0068] ]
[0069] (圧力低下と負荷勾配測定)
“圧力低下”という用語は、本発明の文脈では、フィルタの上流側と下流側の間に存在する圧力差を意味するものと理解される。圧力低下は、新しいフィルタ(すなわち煤煙が負荷されていないフィルタ)について当業者に知られている方法を用いて気体流量250kg/h及び温度250℃で測定した。]
[0070] 煤煙が負荷されたフィルタで圧力低下を測定するために、いろいろなフィルタをまずフルパワー(4000 rpm)で運転される2リットルのエンジンの排気ラインに30分間取り付け、その後取り外して重量を測定して初期質量を決定した。次にフィルタは再びエンジン・テストベッドに戻され、3000 rpmのスピード及び50 Nmのトルクで運転してフィルタに7 g/lの煤煙負荷が得られるようにした。このように煤煙が負荷されたフィルタで圧力低下を新しいフィルタの場合と同様に測定した。圧力低下はまた、0から10 g/lまでのいろいろな度合の負荷の関数として測定し、負荷勾配ΔP/Msootが決定された。]
[0071] 表2に示されているように、各フィルタには次の尺度による評価がつけられた。
+++:非常に高い負荷勾配。
++ :高い負荷勾配。
+ :中程度の負荷勾配。
— :低い負荷勾配。]
[0072] (ライトダウン(light-down)時間測定)
このテストの目的は、触媒のライトアップ(light-up)温度を測定することであった。このCO/HC転換温度は、ここでは特許文献8に、特にパラグラフ33と34に記載されていると同じ実験手順を用いて決定された。テストは、上述のように焼結されて触媒が含浸されたモノリスの検体について行った。]
[0073] 触媒が活性化され、モノリスの平均温度が400℃で安定化した後、汚染を除去しようとする気体の流れは、60 kg/hという一定の気体質量流量で400℃から150℃に冷却された。その後、モノリスが触媒のライトアップ温度に等しい平均温度に到達するのに必要な時間が測定された。]
[0074] 直接比較が可能な実施例1から3までの場合に得られた結果が表2に示されている。]
[0075] 本発明によるフィルタは、同じWALLに対して、したがって同じモノリス質量で、オープン前面面積及び比濾過表面積が従来技術のフィルタ(実施例1)よりも大きくなる。この幾何形状の変化は、出口チャンネルにおける壁厚の局所的な増加から成り、触媒活性ライトダウン時間を顕著に増加させる効果がある。負荷されない状態での圧力低下は少し高くなるが依然として受容できる程度にとどまり、負荷勾配自体は基準フィルタよりも小さい。これは濾過装置の存在による燃料の過剰消費を減らすのに有利である。実施例2による比較フィルタと比べると、本発明によるフィルタはライトダウン時間が短く、圧力低下は大きいが依然として受容できる程度にとどまる。他方、実施例2に比べて本発明によるフィルタはオープン前面面積と比濾過表面積が顕著に大きく、特に負荷勾配が顕著に小さい。]
[0076] したがって、本発明によるフィルタは、要求されるいろいろな性質に関して最良の妥協になっている。]
权利要求:

請求項1
粒子状物質が負荷された気体を濾過するための、多孔質濾過壁(23)によって隔てられた互いに平行な軸の隣接する長手方向チャンネル(21,22)の集まりを含むハニカム型の気体フィルタ構造であって、チャンネル(21,22)は、気体フィルタ構造の一端又は他端で交互にブロックされて濾過される気体に対して入口側チャンネル(21)と出口側チャンネル(22)を規定し、気体を強制的に入口側チャンネル(21)及び出口側(チャンネル22)を隔てる多孔質の壁(23)を通過させる気体フィルタ構造において、断面において、入口側チャンネルの面積の総和の出口側チャンネルの面積の総和に対する比Rが1よりも大きく、多孔質の壁(23)の少なくともいくつかは波形であって、入口側チャンネル(21)の中心に対しては凹であり、複数の壁(23)の中間で出口側チャンネル(22)の中心に対しては凸であり、出口側チャンネル(22)は少なくとも一つの弧状のコーナー(25)を有する、ことを特徴とする気体フィルタ構造。
請求項2
すべての多孔質の壁(23)が波形であって、入口側チャンネル(21)の中心に対しては凹であり、複数の壁(23)の中間で出口側チャンネル(22)の中心に対しては凸である、ことを特徴とする請求項1に記載の気体フィルタ構造。
請求項3
波形は正弦波形である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の気体フィルタ構造。
請求項4
振幅(h)の半周期(p)に対する比Tが、0.2以下、特に0.15以下である、ことを特徴とする先行する請求項に記載の気体フィルタ構造。
請求項5
比Rが1.1と2.0の間にある、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の気体フィルタ構造。
請求項6
出口側チャンネル(22)がすべて4つの弧状のコーナー(25)を有する、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の気体フィルタ構造。
請求項7
出口側チャンネル(22)の4つの弧状のコーナー(25)又は個々の弧状のコーナー(25)の曲率半径は、フィルタ構造の周期の曲率半径に対する比が1.5と1000の間、特に2と500の間、又は4と100の間、にあるように設定される、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の気体フィルタ構造。
請求項8
入口側及び出口側チャンネル(21,22)の断面が構造の全長にわたって一定である、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の気体フィルタ構造。
請求項9
壁(23)の厚さが150と500ミクロンの間、特に200と500ミクロンの間にある、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の気体フィルタ構造。
請求項10
入口側及び出口側チャンネル(21,22)の密度が1 cm2あたり1から280チャンネルまでの間、特に1 cm2あたり15から65チャンネルまでの間である、ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の気体フィルタ構造。
請求項11
壁(23)は炭化シリコンをベースとしている、又はコージェライト、アルミナ、チタン酸アルミニウム、ムライト、窒化シリコン、焼結された金属、シリコン/炭化シリコン混合物、又はそれらの混合物のひとつ、から選ばれた材料をベースとしている、ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の気体フィルタ構造。
請求項12
入口側チャンネル(21)の表面の少なくとも一部は汚染気体及び/又は煤煙粒子の除去を促進することを意図した触媒でコーティングされる、ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の気体フィルタ構造。
請求項13
請求項1〜12のいずれか1項に記載の複数の気体フィルタ構造がセメントによって接着されて成る集合フィルタ。
請求項14
請求項1〜13のいずれか1項に記載の気体フィルタ構造又は集合フィルタの、エンジン、特にディーゼルエンジンの排気ラインにおける汚染防止装置としての利用。
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同族专利:
公开号 | 公开日
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-06-05| A300| Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120605 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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